エクストレイル ドアのプレスラインとヘミング部分のデントリペア
ラインボードでプレスラインのヘコミを精密チェック
今回は、エクストレイルのドアに出来てしまった上下2ヶ所のプレスラインのヘコミ修理例です。
景色とライトとラインボードによるヘコミの見え方の違いがわかると思います。
下部プレスラインのヘコミはヘミング部分に近く、ヘミング折れ修正もありますのでそちらもあわせてご確認ください。
ヘミング部分は、基本的にはデントリペア不可能とされる部分ですが、当店の出来る範囲での修正をさせていただいております。
ヘミング加工について
ヘミング加工とは、ドアエッジ（ドア端）のアウターパネルを折り曲げて加工した部分のことで、自動車外板の場合は、金属板を下図の様に180度折り曲げて重ねて接合しています。
【ヘミング加工部分の図】
ほとんどの場合上図の様にパネルが密着しているので、裏からデントツールで押すことが困難で、キレイに修理出来なかったり、修理が不可能だったりする部分です。
今回の施工例では下側プレスラインのヘコミがこの近くにある為ヘミングの折れ部分が一部残る可能性をご了承いただいた上での修理となります。
日産 エクストレイル
へこみの位置を確認
ヘコミの位置は、右リアドアのアーチ状プレスラインの上下2ヶ所です。
上側は問題なく直りますが、下側は【ヘミング加工されたドアエッジ部分】のすぐ横でヘコミと共に出っ張り（パネルの山折れ）が出来てしまっています。
ヘコミを直す事はもちろん、この出っ張りも極力目立たなく修正していきます。
デントリペア前のヘコミ確認
景色で確認
上のプレスラインのヘコミは、景色の映り込みで判別可能ですが、下のプレスラインのヘコミは、景色の映り込みでは判別できなくなっています。
一部ヘミング部分に平行にスジ状の景色のおかしな映り込みがあるのがわかるでしょうか？
この部分がヘミング部分の山折れになってしまっているところです。ここをどれだけ目立たなく修正するかは技術者のスキル次第となります。
ライトの光で確認
ライトの光で確認。
景色の確認とは異なり、上のプレスラインのヘコミは、かなり見えなくなっています。
逆に下のヘコミははっきり見えています。
※景色とライトの光は、映り込みによって見えたり見えなかったりする曖昧な確認方法ですので、当店ではラインボードでしっかり確認しております。
ラインボードで確認
上下のプレスライン2本のへこみ部分は線が歪んで映ります。
また、ドア下端とプレスラインの間あたりが山折れになっている部分があります。
従来のデントリペアでは、『修理出来ない』か『目立つ跡が残る』との判断になりますが、どこまで修正できるかは技術者の習得したスキルとパネルの状態次第となります。
※ほぼ目立たなく直る場合も有ります。
デントリペア後の仕上がり確認
景色で確認
上のプレスラインのヘコミは、スッキリした景色の映り込みになりました。下のプレスラインのヘコミは、元々景色では判別できなかったのですが、ヘミング部分の横スジ状の山折れがスッキリした景色の映り込みになっています。
ライトの光で確認
ライトの光で確認。
上側プレスラインのヘコミはもちろん、下側プレスラインのヘコミもスッキリした映り込みになっています。当然ラインボードでの繊細なチェックは欠かせませんのでラインボードでしっかり確認していきます。
ラインボードで確認
上下のプレスライン2本のへこみ部分は線がキレイに揃って映り込んでいます。
また、ドア下端とプレスラインの間あたりがヘミングの山折れもかなり目立たなくなり、お客様にも大変喜んでいただけました。
ご依頼ご来店誠にありがとうございました。
ヘミング折れ部分の修正は、かなり目立たなく直るケースは多々あります。
再塗装してしまう前にまずは一度ご相談ください。